マルベリーは、桑の木から採れる「実」の部分。養蚕業が盛んだった時代には、日本でもあちらこちらに桑の木が生えていましたので、日本人になじみのあるスーパーフードです。アントシアニンなどのポリフェノールが豊富で、アンチエイジングに役立つと言われています。
マルベリーの魅力
①抜群のアンチエイジング効果
アントシアニンやレスベラトロール、カテキンと言ったポリフェノールがたっぷり含まれるマルベリー。抗酸化力が高く、いつまでも若々しくいたい方にピッタリのスーパーフードです。
②貧血女子のマストアイテム
マルベリーには、100gあたり2mgほどの鉄分が含まれています。これは、一般的な木の実の中では優秀ともいえる含有量。貧血に悩んでいる方や疲れやすい方には必須のスーパーフード。
③髪の毛まで「さらツヤ」に
マルベリーに含まれる成分には、髪の毛の成長に欠かせないホルモン物質「メラトニン」の分泌をサポートしてくれる働きがあり、体の中からヘアケアができてしまうスーパーフード。マルベリーは、ダメージヘアや薄毛でお悩みの方にもオススメです。
マルベリーの食べ方
桑の木を栽培すれば、梅雨頃にはマルベリーを山ほど食べられますが、たいていは市販されている生(冷凍)かドライタイプものを買う人がほとんどだと思います。
生(冷凍)もドライタイプも、基本的にはラズベリーやクランベリーなどと同じベリー類ですから、そのまま食べるか、ヨーグルトやグラノーラにトッピングしたり、軽く刻んでパウンドケーキの生地に練り込んだたりと、ほかのドライフルーツと同じように利用してみて下さい。お酒が好きな方は、ホワイトリカーなどにマルベリーを浸けた果実酒にするのもオススメ。
ただ、生や冷凍のマルベリーが手に入る方は、せっかくですから一度そのままでも召し上がってみて下さい。マルベリーの素朴な甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。そのまま冷凍庫に保管しておけば、ある程度の日持ちしますし、余りそうならジャムやソースなどにしてみましょう。
ちなみに、コンビニのタルトケーキなどにマルベリーをトッピングすれば、甘酸っぱさと一緒に、ちょっと贅沢な気分も味わうことができますよ。
マルベリーの選び方
マルベリーは柔らかいうえに傷みやすいので、保管しやすいドライフルーツタイプのものが主流になっていますが、インターネットなどでは冷凍された国産のマルベリーも手に入れることができます。
生のものでもドライタイプのものでも、マルベリーを選ぶときのポイントは品種と色、産地になります。
もともとは東アジアが原産のマルベリー(桑の木)ですが、今では世界中で栽培されていて、日本で養蚕用に栽培されてきたや「ヤマグワ(山桑)」系の品種や、中国の漢方で使われる「トウグワ(唐桑)」系の品種、中東などで栽培されている「西洋桑」系統の品種など、その品種はなんと100種類以上とも言われます。これらの品種によって、粒の大きさや甘さ、色などに違いが出てきます。
ただ、マルベリーは品種がとても多いため、詳しい説明は園芸本などに任せるとして、ここでは①ブラック(レッド)マルベリーと、②ホワイトマルベリーの違いと特徴だけ、簡単に記載します。
①ブラック(レッド)マルベリー 日本で養蚕用に栽培されてきた品種や中国の漢方用の品種などは、こちらの方が多い。甘酸っぱいものが多いが、果実用に改良された西洋桑系統の品種は甘みの強いものも多い。大粒のララベリーなどが有名。 ②ホワイトマルベリー 全体的に糖度の高いものが多く、特にゼルベベヤズなどの品種は大粒で甘さの主張も強い。中東などで多く栽培されているため、スーパーフードメーカーから発売されているホワイトマルベリーも中東産の比率が高い。 ※①ブラック(レッド)マルベリーと②ホワイトマルベリーでは、どちらの方が栄養価が高いなどといった資料は見当たりませんが、赤ワイン・白ワインの違いと同じだと考えると、①のブラック(レッド)マルベリーの方がポリフェノール量は多いかもしれません。 |
マルベリーの豆知識
捨てるところがない薬用植物「桑」(クワ)
マルベリーが採れる桑の木は、実(マルベリー)の部分だけでなく、根や葉、枝の部分も利用されるほど、機能性の高い薬用植物です。葉の部分を使った「桑茶」などは、ドラッグストアでもおなじみの商品。養蚕業のためだけでなく、健康食品としても日本人に古くから利用されてきたスーパーフードなのです。
マルベリーパウダーって何?
巷には「マルベリーパウダー」なるものも売られています。
名前だけ聞くと、マルベリーを粉末にしたものだと思ってしまいますが、なぜか緑色をしているものもあります。実はこれ、マルベリーの「実」の部分ではなく、マルベリーの「葉」の部分をパウダーにしたものなのです(正確には、マルベリーの葉ではなく、「桑」の葉ですが)。
間違わないように「マルベリーリーフパウダー」などと書いてくれているお店もありますが、紛らわしいので、購入される場合は注意するようにして下さい。