スーパーフード「キャッツクロー」とは

キャッツクロー

キャッツクローは南米に自生する大型のつる植物で、ネコ爪のようなトゲがあることから、その名がついたスーパーフード。根や樹皮部に含まれる成分がリュウマチの症状緩和につながるといった研究データがあるほか、WHOから「副作用を伴わない抗炎症剤」と認定されています。

キャッツクローの魅力

1.早く良く効くハーブ系スーパーフード

キャッツクローのつる

画像参照:http://urbol.com/

希少性が高く、アマゾンの先住民の間で「幻の樹木」などとよばれ大切にされてきたキャッツクローは、薬用植物として評価されているスーパーフード。「ウンカリア・トメントーサ」と呼ばれる品種のキャッツクローには、根や樹皮に「アルカロイド」(五環系インドールアルカロイド)という成分を含み、リウマチなどの免疫異常を抑える作用や、ヒザや腰などの関節痛・炎症を緩和する働きが期待されています。

また、ハーブや薬草などを用いる代替医療のなかでも、キャッツクローは比較的即効性のある素材といわれ、その機能性が注目されています。

 


キャッツクローの食べ方

乾燥させてフレーク状にしたキャッツクローを煮出して、ハーブティーに利用するのが一般的ですが、粉末タイプのものを飲み物やヨーグルトに混ぜたり、クッキーの生地に練り込んだりして食べる方法もあります。ただしキャッツクローは、漢方系の独特の苦味があり、入れすぎると味を損ねますので注意して下さい。

風味の苦手な方は、カプセルタイプのサプリメントもありますので、パッケージなどに書かれている使用目安を参考にしながら、体調に合わせて量を調節するようにしましょう。













キャッツクローの選び方

キャッツクローと一口に言っても、大きく2つの品種が存在しており、アルカロイドを多く含有すると言われているのが「ウンカリア・トメントーサ」という種類のキャッツクローです。逆に、「ウンカリア・ギアネンシス」という品種は、アルカロイドをほとんど含まないと報告されています。

では、ウンカリア・ギアネンシスが役に立たないかと言われれば、それは違います。

ウンカリア・ギアネンシスの方は、炎症系の疾患に強いキャッツクローと言われおり、市販されているキャッツクロー(とくに粉末タイプ)は、このウンカリア・ギアネンシスとウンカリア・トメントーサを混合したものも流通しています。どちらが優れているいうのではなく、ご自身の体調にあった配合のキャッツクローを選ぶことが大切です。

もう一点、キャッツクローの選択肢にはフレークか粉末タイプ(またはサプリ)があり、いずれの場合も樹齢を重ねた成木から作られているものが望ましいとされています。

そして粉末タイプの場合は、①キャッツクローをそのまま粉末にした「ホールフード粉末」と、②キャッツクローから抽出したエキスだけを粉末にした「エキス粉末(エキス末)」、の違いで成分の含有量が異なります。より自然に近いキャッツクローを摂りたい方は、①のホールフード粉末を選んで下さい。

②のエキス粉末や、カプセルタイプのサプリに利用される「キャッツクローエキス」は、エキス抽出技術や濃縮率の違いでも成分の含有量に差がでます。これらの場合は、アルカロイドなどがどの程度が含有されているのか明示されているものや、信頼できるスーパーフードメーカーから購入するのが無難です。

なお、アルカロイドには摂取目安がありますので、たくさん摂ればいいというわけではありませんし、スーパーフードや食事療法の観点からいえば、自然に近い状態で栄養を摂取できる「乾燥フレーク」や「ホールフード粉末」の方が望ましいのかもしれません。

 


キャッツクローの豆知識

1.激減したキャッツクロー

キャッツクローがアメリカなどでブームを巻き起こしたとき、原産地のひとつであるペルーでは、希少なキャッツクローの伐採がすすみ、枯渇化が懸念されていました。

そこで当時のペルー政府は、キャッツクローを守るために「キャッツクロー保護法」という法令を制定します。この法案を成立させたのが、あのフジモリ前大統領です。南米の希少植物保護に日本人が貢献していたと思うと、キャッツクローが少し身近に感じられます。

とはいえ、昨今のスーパーフードブームが過熱すると、キャッツクロー以外でもこういったケースはありえますから、行き過ぎたブームは自制するべきなのかもしれません。

2.ホントに副作用はない?

キャッツクローはWHOから「副作用はない」と認定されていますし、推奨量の範囲であれば副作用報告はほとんどないようです。スーパーフードとはいえ食品なので、副作用がないのは当たり前といえば当たり前です。

ただし過剰に摂取した場合は、まれに頭痛、めまい、嘔吐などの副作用が伴うことがあると示唆されていますし、妊娠中も避けた方が良いと言われます(キャッツクローは、避妊・中絶に用いられていたことがあります)。

また、血液抗凝固剤(ワルファリンなど)を服用している方は、薬効を弱める可能性がありますので、併用できるかどうか医師に相談するようにして下さい。

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