デーツは、「ナツメヤシ」というヤシ科の植物から採れる実のことで、アラブや北アフリカの国々ではポピュラーなスーパーフード。ミネラルや食物繊維を多く含み、厳しい砂漠の暮らしを支える栄養源として古くから利用されてきました。
デーツの魅力
女子必見のあま~いスーパーフード
厳しい砂漠の環境でもしっかりと育つほど丈夫で「生命の木」とも呼ばれるナツメヤシの木。その木から採れるデーツは「エデンの果実」「神がくれた食べ物」などとあがめられてきた神聖なスーパーフードです。イスラム教徒の人々がラマダン(断食)後に利用するほど栄養価の高いデーツは、過酷な旅を続ける砂漠の隊商(キャラバン)の栄養源としても昔から用いられてきました。
貧血予防につながる鉄分、デトックス効果やむくみ予防になるカリウム、骨を丈夫にしてくれるカルシウムetc…といったミネラルを豊富に含み、便秘や腸内環境の改善に一役かってくれる食物繊維までたっぷり。
これだけの栄養があって、しかも甘くておいしいデーツは、小腹がすいたときのオヤツがわりにピッタリのスイーツ系スーパーフードとして注目を集めています。
デーツの食べ方
日本で売られているデーツは、ドライフルーツタイプがメジャーです。干し柿のような甘みと食感があり、朝食やオヤツ代わりにそのまま食べるか、細かく刻んでグラノーラなどに混ぜて利用します。
料理に使用する場合は、甘みが強いのでスイーツと好相性。あまり砂糖を使いたくないときなどに、ペーストにしたデーツを使うと上品な甘さに仕上がります。
お酒が好きな方であれば、デーツや他のフルーツをホワイトリカーなどに浸け込んで、薬膳酒やフルーツ酒にする方法もありますよ。
デーツの選び方
①デーツの味は品種よって違う
デーツには何百種類もの品種があると言われ、その中で最高品種とされるのがイラン産のピアロム種(ピヤロム種)です。ピアロム種やその他の主な品種と特徴は次のとおり。
ピアロム種・・・大粒のデーツで、ねっとりとした食感。
スタメラン種・・・中粒のデーツで、コクがある品種。
ハース種・・・小粒のデーツで、柔らかい食感が特徴。
※デーツの味や食感は、栽培・収穫方法や乾燥方法にもよっても違いがあります
②デーツの乾燥方法は重要なポイント
ドライフルーツタイプのデーツは、乾燥具合によってドライデーツ(水分量10%程度)、セミドライデーツ(水分量25%前後)、ウェットデーツ(水分量35%前後)に分かれます。水分量の低いドライデーツの方が感じる甘みは強めですが、生デーツの感じを楽しみたい方はウェットデーツがオススメです。ただし、ウェットデーツのように水分量が多いものはカビなどが生えやすいですから、保管方法に気を付けてください。
また、デーツの乾燥方法には天日干しか機械乾燥かがありますが、自然な温度で乾燥させる天日干しの方が、酵素などの栄養素がそのまま残っていると言われています。特に、完熟したデーツを木の上で天日乾燥させてから収穫したものは、収穫ギリギリまで成長させているため味や栄養価が優れていると考えられます。
デーツの豆知識
日本の「なつめ(棗)」とは別モノ
デーツは「ナツメヤシの実」と言われると、デーツ=「ナツメ(棗)」を想像する方もいらっしゃるかもしれません。
「ナツメ(棗)」は奈良時代以前に日本に持ち込まれ、今でも岐阜県の飛騨地方では甘露煮などにして食べる習慣が残っているくらい、伝統的な果実です。しかし、日本でいう「ナツメ」はクロウメモドキ科ナツメ属の果実で、英語に直すと「jujube」。ヤシ科の植物であるナツメヤシの果実「date(デーツ)」とは別モノです。
ナツメヤシという名前がつけられたのは、デーツが「ナツメ(棗)」とそっくりだったからだそうです。
デーツもナツメもどちらも甘くておいしいドライフルーツですから、間違って購入してしまわないように、ちょっとだけ注意が必要かもしれませんね。
食べ過ぎに注意
甘いし体にも良いからと、つい食べ過ぎてしまいがちなデーツですが、カロリーには注意して下さい。ドライフルーツタイプのデーツの場合、100gあたりのカロリーはハンバーガーとほとんど同じです(デーツの品種や乾燥具合にもよります)。
食べ過ぎてしまえば太りますので、間食にデーツを食べるときには数粒ほどで我慢しましょう。なお、デーツ1粒(約4g)あたりのカロリーは10kcal前後です。
デーツ以外のスイーツ系スーパーフード
アンチエイジング系フルーツの新定番!スーパーフード「ルクマ」